鼻毛ランランのBL生活

30年BLを愛しBLに愛された(のかは疑問だが)女がただ語りたいだけブログ

このセリフが好きだ!…

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サボり癖をどうにかしなければ、、、

ちょっと気持ちを切り替えたところで、この作品のこのセリフ、この言い回しが好きだ!を書きたいと思う。

→なんとなく、急に思いついた!

今私が持ってる何百冊あるBL小説の中に、なんか分かんないけど記憶に残ってる場面があると思う。

その中で、これ!ここがなんか好きなんだよー!ってのを2つ挙げたいなと、、、

1、『恋愛前夜』 凪良ゆう

 →何回も私のブログに上がる凪良作品の代表作!めちゃ好きだ!でー、どこの場面が一番好きかと言うと、、

幼馴染トキオを追って上京したナツメだったがそのトキオには絶対的な恋人が出来ていたし、内定していた仕事先も上京当日に潰れ、急遽トキオの恋人に飯スタントとして雇われる状況に、、、そんな時親の体調不良の為、地元に帰ることに…その前夜、、、

帰るにしても、飯スタントとしての最後の仕事はしっかりやろうとキッチンに立って料理をしながらも涙がこみ上げてくるナツメ、そんなナツメを察してかトキオがやってくる。。

トキオ「帰ってくるのか?」

ナツメ「分かんねえよ。先のことは」

トキオ「おばさん、そんな悪いのか?」

ナツメ「ただの過労だって」

トキオ「じゃあなんで泣いてたんだ。なんで帰ってくるって言わないんだ」

 仕事も恋もうまく行かなくて、こっちにいればいるほど自分の価値や居場所を見失ってしまうからだ。無理してまで東京に残るほどの理由がもう自分の中に見つけられないからだ。

これ!!!説明を入れたから長くなっちゃったけど、最後のこの『無理してまで東京に〜』この言い回し方がすごい好きなんです!!!!!この言葉で涙が出ちゃうの!BLCDだと、意味合いは同じでもちょっと違う言い方をしてるんですが、私はこの言い方がいいの!!

ナツメの気持ちがどすんと心に入ってくる言葉だと思うんです!うわーいいわぁ!

2、『キス2』 一穂ミチ

 →これまた何回もブログに上がる私が大好きな作品!キス1も好きだが、キス2のある場面の明渡の言い方が好きなのだ!!それは、、、

幼い頃のケガの為、無意識に苑への恋愛スイッチが入りっぱなしの明渡だったが、頭の血腫で手術を行ったことによりその恋愛スイッチが切れた。苑はそれが本来の明渡の姿なのだと決別を決意、退院したその日に別れた二人。だが、数年後苑の親の死別で再び再会。明渡は苑を追いかけ、確かに前の気持ちとは違うが、気になるんだから近くにいてもいいじゃないかと考えていて、あやふやな関係が続いていた。。

ある夜、明渡がバーで一人で飲んでいる時、たまたま苑の仕事仲間兼上司に会った。その上司、城戸はサバサバした性格で、過去に明渡と苑が養子縁組の離縁届の保証人になった人だった。酒のツマミの話として、今の二人の関係を気軽に聞いてくる城戸に好感を持った明渡は自分達の過去に起こった経緯を話すことに、、

城戸「ところで雑賀くんこそ俺の顔知ってそうな反応だったけど」

明渡「T病院に苑といませんでした?一階のカフェ…」

城戸「ん?あー、いたかも。あれだ、雑賀くんが入院してて蛇抜が見舞いに行ってた時?」

明渡「そうです」

 病院のロビーからガラス越しにふたりが見えた。苑とは目が合った。目が合う直前まで、苑は楽しそうに見えた。もともと、何に対しても反応はうすいし、感情をあからさまに表出するタイプではないのだが、それでも、すくなくとも明渡は、楽しそうだと思った。自分以外の人間にはっきりと心を許している苑はまれで、だから驚いてーーー嬉しかった。あの時は。隣にいる男の表情などどうでもよくて、とにかく「自分以外」の可能性が苑にもあるかもしれない、と安堵し、その安堵を苑が見抜いたのも知っていた。ひでえ話、と今の明渡は思う。本当に、ひどい話だ。

ここ!!!ひどい話なんだよ!自分を熱烈に好きだと言っていた人が急に好きじゃなくなったとなって、さらに好意じゃなくただの責任感で一緒にいようと言ってくる。それを分かってる苑、そして明渡は苑が自分とは違う人を好きになってくれることを願っている…手術後混乱してるとはいえ、苑にとっては本当にひどい話で、数年経ったのち、明渡は冷静にそれを考えられて、やっぱりひどい話だと思うんだよ。この最後の念押しみたいな『本当に、ひどい話だ。』がすんごく好き!!!

この2つとも、私にとったら、印象に残る場面で数百冊ある小説の中でも、忘れられない言葉となっている。。